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従業員の新しい評価システムってどんな感じ?変化が激しすぎる現代です.

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半期、年度末なのかは会社によるかもしれないが、人事評価は期初に上司とすり合わせた目標設定を元に達成度によって、ランク付けされるというのが一般的では無いだろうか。

 

業務内容に大きな変化がないような職種なら、最初に設定した目標に向かって進めることは効率的なので、このようなシステムは有効と言える。

 

一方で、最近ではそのような人事評価システムが時代遅れになってきている面もある。

最近ではagileという言葉もビジネスで流行っており,大きな計画を動かす前に多くの実験的なプロジェクトを短いスパンで行い、改良しながらあたりをつけて一気に大規模で事業を動かすというスタイルだ.

 

外部変化はもっと強烈にビジネスに影響を与える.政治,テクノロジーの発達,グローバル化..どれも先が読みづらく,柔軟に環境の変化に対応できなければ企業は生き残れない.

 

このように近年は社内外の変化が大きすぎて、一従業員のレベルでも期初に立てる目標が、期末までに実施してきたことと乖離してしまうことが少なくないだろう。

 

そこで最近ではあえて年次のランク付けをしない「No rating」という考え方が日本でも浸透してきているようだ.
www.kaonavi.jp

Agileの環境下では,小まめに現状把握と計画の修正が必要である.No ratingでは,年次最後の評価者との面談の代わりに,頻繁にすり合わせ面談を実施する.

 

年間を通して部下がどのように取り組み,結果を出してきたかをしっかりモニタリングし総合的に判定しようというものだ.

 

常に評価者とすり合わせることで,情報の抜け漏れや意見のすれ違いなどが防げるし,適宜目標を状況に合わせて設定し直せるので,形骸化した目標に追われることが無く,効率的に業務遂行ができる.まさに変化が読めない現代に合った評価システムに見える.

 

一方でデメリットも存在する.これを達成したらA,これがダメだったからマイナス,というような基準が見えにくくなるため,自分が正当に評価されているのか非常にわかりづらい.

 

会社の給料に払える財源は決まっているので,どんな評価システムの下だろうと自ずと部署内で相対評価する必要がある.従来のシステムではランク付けがしっかり本人に公開されるので,納得度としては高いものになる.

 

一方でNo ratingはランク付けが無いだけで,評価はされている.ここが曖昧になるのだ.

 

面談が多いこともデメリットかもしれない.そもそもプロジェクトの進捗報告などできていない場合は問題なので,わざわざこの時間を設けるのも二度手間である可能性がある.

 

恐らくこのシステムを導入している会社の社員はそれなりの説明を受けているだろうが,それで納得できているかは不明である.相対評価で各ランクに当てはまる定員があったものが,一律同じ評価にされて,財務面でのコストカットに使われていたら最悪である(あまりないとは思うが..).

 

どんな評価システムになるにせよ,一従業員が異を唱えたところで会社の方針はそう変わらない.ただし,このシステム変更によって自分が正当な評価を受けないと感じた時,外の環境へ身を移すことが出来るようにしておくことも,この変化が大きい時代の一つのリスクマネージメントの形だろう.