人生に少しの刺激と安寧を

仕事とか家族とか子育てとか趣味とか独り言とかでできています。

考え方や意思決定が経験頼りになってきていませんか?

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年をとるにつれて趣味嗜好や考え方が変化することは大多数の人に当てはまるだろう.

 

単純に脳が老化していく影響もあるのかもしれないが,一番大きいのは経験の積み重ねだと思う.

 

20代後半にもなると,社会人としての経験も増え,自ずと自信もついてくる.年次を重ねた管理職の年齢だとより自身の経験は意思決定の柱になるのではないだろうか.

 

経験が豊富であることは,基本的には悪い意味には取られない.人は失敗から物事を学ぶことも多いし,スキルはやればやるほど磨かれるものである.中途採用などで即戦力が求められる時は業務経験の有無は人選で最重要事項だろう.

 

一方で,「経験」が時に自身の能力に制限をかける要因になることを念頭に置いておくべきだ.

経験したこと以外を全て認めず否定してしまう恐ろしさ

社会の厳しさというか、稼いで人生を成り立たせる難しさというのを経験してしまうと,どうしても批判的な目が育ってしまう.

 

私自身,例えばドラマやファンタジーを含む映画のご都合主義、論理的な甘さにすごく目が行くようになった.特にシリアスなシナリオであればあるほど現実との比較をしてしまう.

 

ピンチに助っ人は飛んでこないし、そもそもピンチになる前にリスク対策したのかよ、顔が汚れると力が出ないならスペア持っとけよ,とかまぁホントつまんない評価をしてしまうのだ。

 

自身の経験が物事を見る目に反映されてきていることを意味しており,仕事の上ではリスクを感知できるセンサーが備わるようなもので,上手く活用できれば有用だと思う(人生を楽しむうえでは邪魔かもしれないが..).

 

しかし,物事の判断をあまりにも自身の経験に頼り過ぎると,大きな成功への道を自ら閉ざすことになる.

 

現代は目まぐるしい変化が日々起きるような時代であり,今日できなかったことが,技術革新によって,明日できるようになっていることもある.

 

すなわち,新しい概念や考え方を自分が現時点で持つ経験から批判的な目で見てストップをかけるという事は,未来を迎える機会を自ら捨てているという事になる.

 

内資系の企業であれば,毎年ひよっこ新人社員が入社してくるだろう.

 

彼らはもちろん社会人経験は無く,持っているスキルは未熟でビジネスマナーなんてもってのほかだ.

 

経験をベースに物事を考える先人たちからすれば,仕事のできない若造の集団である.

彼らの意見などハナから疑ってかかるはずだ.

 

しかし,冷静に考えてみると彼らにも十分アドバンテージがある.若いというだけでなく,会社に染まっていない分,新しいことを考える力や,会社の現状を俯瞰的に見れる貴重な存在のはずだ.

 

彼らの提案を,自分の成功や失敗の体験から,最初から斜に構え,否定的な目でとらえていないだろうか.なんども提案を却下して再考を支持し,最終的に自分の考えに沿ったものにしていないだろうか.

 

もちろん,新しいことをやるときは,リスクアセスメントは不可欠だ.重ねて記述するが,批判的な目は使い道を間違えなければとても役に立つ.

 

物事を前に進めることを前提に行動し,そこに経験を絡めた意見を提示できるようになれば,自らの発想力が無くなってきても老害と呼ばれることなく,有効に能力を発揮できるはずだ.